ひび

にちじょう

ほん2

また一冊本を読了した。

 

「火星に住むつもりかい? / 伊坂幸太郎

www.amazon.co.jp

 

Amazon内掲載のあらすじとしては、

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!

とある。

 

とにかく「平和警察」の都合のいい世界になってしまっている社会で、「平和警察」の都合が悪くなると「危険人物」とみなし処刑する、という何ともむごい世界で起こる話だ。

伊坂先生の本はとにかく読み進めやすい。サクサク読める。

この話は伊坂先生お決まりの最初はバラバラだったいろんな場面がまず描写され、最後にすべて繋がる、という感じではあったものの、最後まで読んでスッキリはしなかった。

 

とにかく「正義」「平和」とは何かということと、「集団」の恐怖を感じた作品となった。

何が「正義」で何が「悪」なのか、「悪」と思っていることが「正義」だったりしたり。その逆もしかり。何が「平和」で何が「治安のいい社会」なのか。そんなことを考える一冊だった。

 

とにかく現実世界でこのようなことが起こったら、私なら国外逃亡するかもしれない(笑)。「危険人物」とみなされてしまえばとんでもないことになってしまう。何なら本のタイトル通り、火星に移り住みたいくらいだ。

 

ネタバレはしないが、あらすじにもある通り「全身黒づくめの男」の動機が拍子抜けした感じがあった。そうなのか…と思ってしまった。

 

あと人は集団の意見には逆らいにくい、ということも痛感した。

 

皆さんもこの本を読んで、ぜひ「正義」「平和」について考えてほしい。